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司法書士の年収、資格を取ると貧乏になる?



『資格を取ると貧乏になります』との新書が話題になっているようです。

書籍自体を読んでいないので、あれこれ批評するのは避けようと思いますが、難関資格を取れば誰でも食える時代はとうに過ぎ去っているのは事実であり、それをセンセーショナルな取り上げ方をしているのでしょう。超難関であろう、弁護士、公認会計士の資格を取っても食えないというのは、分かりやすく興味を引く話ですから、世間の目を引くのも当然です。

ただ、私にとって残念なことが1つ。この本が扱う資格は、「高級で一流でエリート」な国家資格であり、具体的には、弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士の名前が挙がっているのですが、そこに司法書士の名前が無い

司法書士が入っていないのは、他の士業と違って安泰だからでは無いのは当然で、単にマイナーだからでしょう。こんなテーマの書籍で司法書士の知名度の低さを再認識するのも寂しい話ですが(笑)。

司法書士の知名度(どれだけマイナーか)

私は、司法書士として10年以上生きてきましたが、実際に知名度が低いのは事実です。仕事を聞かれて「司法書士です」と答えると、反応が微妙なことも多く。司法書士という職業が、スゴいのかスゴくないのか、どんな仕事をしているのか、さっぱり分からない方が大多数だと思われるので仕方の無いところですが。

そのため、「自営業です」などといってお茶を濁すことも良くあります。軽い世間話のときに、わざわざ相手を困惑させるようなことを言っても仕方ないので。

ただ、知名度の低さを嘆く新人司法書士(?)にお伝えしておきたいのは、地方在住の年配の方には概ね高評価であるということ。司法書士だというだけで、丁重な扱いを受けたりもします。司法書士の数が少なかった昔のお話しですが、地元の名士のような存在と見られていたのも事実のようであり、そのイメージがあるのでしょう。

資格を取ると貧乏になる?驚愕の資格地獄 弁護士、公認会計士が、まさかの貧乏まっしぐら

話題が逸れましたが、資格を取ると貧乏になる?驚愕の資格地獄 弁護士、公認会計士が、まさかの貧乏まっしぐら との記事を見かけました。東洋経済オンラインの記事ですが、上記の「資格を取ると貧乏になります」について書かれたものでが、センセーショナルな言葉が並んでいます。一部を抜粋すると次のような感じ。

一言でいうと、資格は今や「高級な国家資格」でさえも、ときに人の不安に乗じて稼ごうとする「コンプレックス商法」の商品になりつつあったのです。

実際、5人に1人の弁護士の年収は、年間所得が100万円以下と、生活保護受給レベルにまで落ち込んでいます。

公認会計士資格を保持するための登録料(東京の場合、日本公認会計士協会本部会費として年間6万円、東京会会費として年間4万2000円、合計10万2000円を毎年支払う必要がある)を支払ってくれる会社はなかなかありません。そして自腹を切るには、この金額負担は重すぎる。だから、せっかくの資格を放棄してしまうのです。

 資格を取った方が貧乏になるのならば、資格を取らなければ良いし、既に取っていたとしてもその資格を使わずに仕事をすればよいわけです。そうはいっても、せっかく取った難関資格にしがみつきたいとの思いは分からないではありませんが。

 私自身のことをいえば、独占業務がある国家資格は「まだまだ食える」と考えています。難関国家資格を取らないと参入できないという時点で非常に高い参入障壁があるわけです。いくら同業者が増えたとしたって、他の仕事と比べればぜんぜん楽なものです。

ただ、競争が激しくなれば、報酬の単価が下落するのは避けられないことです。したがって、困窮するほど仕事が無いということは無いにせよ、高収入を得るのが容易でないことは事実でしょう。

司法書士の年収(低収入は事実?)

ところで、司法書士の年収については、少し古いのですが、司法書士、30歳を過ぎても年収200万円台はザラ(日刊SPA!)との記事があります。何でこんな記事が目に付いたのかといえば、Googleの検索窓に「司法書士」と入れると、サジェストで真っ先に出て来るのが「司法書士 年収」だったからです。

独立開業1年目は経費を引いて300万円あればいいと言われています。独立すれば事務所の管理からバイトの管理もしなきゃいけないから、仕事が増えます。同じ給料なら雇ってもらってたほうが楽ですよ。だから中には“フリー”として活動する人もいるくらいです

 今の時代に司法書士事務所を開業して、経費を引いて300万円残ったら相当に優秀だといってよいでしょう。記事では次のように続きます「これは事務所を構えず、携帯ひとつで業務を行うというスタイルだ。なんとも胡散臭ささがつきまとう」と。

司法書士は、必ず事務所を置かなければならないので記事は事実と異なりますが、しかし、自宅を事務所にして司法書士が自ら出向いて業務を行うようなスタイルを指しているのであれば、ある程度実情を表しているかもしれません。

私は40歳代半ばであり、さらに開業から10年以上が経っているので、これから開業を考えている方とは条件が違いますが、思うところをあらためて書いてみようと思います。長くなったので今日はこの辺で。