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業種名×地域名の検索キーワードへの対策は無意味? | 司法書士・士業のSEO(3)



司法書士などの士業に限らず、店舗を構えている商売では「業種名×地域名」の検索キーワードにより、上位表示を目指すのが大切だといわれます。たとえば、「美容院 松戸」のような具合です。

当事務所であれば、「司法書士 松戸」が最も重視すべき検索キーワードだということになりますが、本当にこの検索キーワードについてSEOを行うことが、ウェブサイトへの集客に役立っているのかを検証します。

今回、公開するのは高島司法書士事務所ウェブサイト(office-takashima.com)の生のデータです。司法書士やその他の士業の方、または、士業などを対象とするSEO業者の方にとって、大変貴重なデータだと思われますが、このブログでは惜しげもなく公開しちゃいます。

Google Analyticsで分かる検索キーワード

Google Analyticsの「集客 - チャネル - Organic Search」では、キーワードごとの訪問数が分かります。下記は2013年8月2日から10月31日までの約3ヶ月間のデータです。この期間の合計訪問数は58,020ですが、下記を全て合計してもたったの104ですから、比率にしてわずか0.18%にしかなりません。

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ただ、Google Analyticsでは、すべての検索ワードが見えるわけではありません。Googleアカウントにログインした状態で検索しているユーザーの検索キーワードは、下記のように(not provided) となってしまい、見る事ができないのです。

not providedの訪問数は17,241なので、全体の訪問数58,020の約3割を占めています。この中に「司法書士 松戸」のキーワードがどの程度含まれているのかは不明ですが、上記訪問数(104)以外にも、司法書士および松戸を絡めたキーワードによる訪問があることはたしかでしょう。

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 今後は、not providedの比率が一層高まっていくようなので、Google Analyticsにより検索キーワードを調べることは困難になっていきます。そこでもう一つの方法として、Google ウェブマスター ツールの「検索トラフィック - 検索クエリ」を見ることによっても、検索キーワードが調べられます。

ウェブマスターツールで分かる検索キーワード

しかし、ウェブマスターツールの検索クエリで得られたデータによれば、司法書士および松戸のキーワードが含まれているのは、次のとおり4件のみ。Google Analyticsにあった「松戸市」などのキーワードが含まれているデータは出てきません。しかも、クリック数はすべて10未満ですから合計訪問数は40未満ということになってしまいます。

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ちなみにウェブマスターツールの検索クエリのデータは、次のとおりクエリ数1,890、クリック数8,000となっています。8,000クリックのうちの40ですから、0.5%未満ということになります。

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Analyticsとウェブマスターツールでは全く同じ期間のデータを抽出していますが、結果が大きく異なります(なんだか、ウェブマスターツールの検索クエリが当てにならないことを検証するために書いたような記事になってしまいました)。しかし、どちらのデータを採用するにせよ、「司法書士 松戸」の複合ワードを検索キーワードとした訪問数はごくわずかであることは間違いありません。

業種名×地域名の検索キーワードによるSEOの意味

 それでは、司法書士×松戸などの検索キーワードについてのSEOに力を入れるのが無意味かといえば、そうとは言い切れません。「業種名×地域名」の検索キーワードによる訪問者は、単に調べごとをしているのではなく、松戸にある司法書士事務所を探しているわけですから、お問い合わせに繋がる可能性が高いと考えられるからです。

ただし、「業種名×地域名の検索キーワードを使った訪問者は問合せに繋がりやすい」というのは、あくまでも私の推測に過ぎません。そのような検索キーワードを使うのは、お客さん候補の方以外に、同業者やSEO業者などが調査を行っているケースもあるでしょう。

さらに言ってしまえば、「会社設立」などの単一ワードで上位表示するのに比べて、「会社設立 松戸」のように地域名を入れた複合ワードにすれば、上位表示を果たすためのSEOははるかに容易になります。

そこで、ビックキーワードで上位表示を実現する力のないSEO業者が、売り文句として地域名を絡めたキーワードを推奨しているとも考えられます。地域名を細分化していけば、上位表示などたやすいですし。などと考えるのは邪推が過ぎるでしょうか?

検索結果で1位と2位には大きな違いがある?

当事務所のある松戸市には司法書士が51名いるものの(2013年11月1日現在)、ウェブサイトを開設している事務所はそれほど多くありません。それでも、「司法書士 松戸」の検索キーワードで1位を維持し続けるのは楽なことではないのですが、本日現在は、なんとか当事務所ウェブサイトが1位となっています。

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検索結果が 1位でも2位でも、上位にいれば大差ないように思うかもしれません。けれども、最近のGoogleの検索結果を見るとそうとも言い切れないのです。

上の画像が実際の検索結果です。注目していただきたいのは、1位の後にGoogle+ページの検索結果が7つ表示されていること。そして、2位が表示されるのは、その後なのです。そうなると、1位と2位ではクリックされる率に相当な違いが出てくる可能性もあると思われます。

ただし、Google+ページの検索結果が表示される位置は、検索キーワードにより異なりますから必ず1位の後とは限りません。また、Yahoo!の検索結果には当然ながら表示されませんので、1位と2位が連続して並んでいます。したがって、そんなに細かいことを気にしても仕方ないのでしょうが、気付いてしまうと気になるものです。

結論としては、業種名×地域名でのSEOは、訪問数アップには大して役立たないけれども、やっておくに越したことはない。なんだか、当たり前すぎるお話しでした。